【ふるさと納税】ワンストップ特例の非該当通知による「更正の請求書」提出方法

 
ドラスケ
急に届いたワンストップ特例の非該当通知…どうすればいいの?

確定申告で間違った申告をしてしまった場合に、後から「更正の請求書」を提出し、所得税・住民税の還付を行なう方法をまとめました。

同じように、ふるさと納税ワンストップ特例の「非該当」に関するお知らせが届いた方のお役に立てばと思います。

ふるさと納税のワンストップ特例が非該当だった場合の対処方法
・「更正の請求書」の作成方法

 

「更正の請求書」を提出した理由

ふるさと納税のワンストップ特例が非該当だった

毎年、ふるさと納税は「ワンストップ特例制度」を使用していたのですが、今年は医療費控除を行なうため確定申告をしました。

すると先日、区役所の税務課から「ふるさと納税ワンストップ特例の非該当に関するお知らせ」という書類が届きました。非該当理由は「確定申告書または住民税申告書が提出されたため」という内容です。

ふるさと納税のワンストップ特例は確定申告をしない場合に利用する制度です。
にも関わらず、確定申告をしてしまったのでワンストップ制度自体が該当しなくなってしまった、ということですね。

これは改めて、確定申告を行なって寄付金控除を申請する必要があるため、更正の請求書を作成しなければなりません。


追記:2022年5月17日
令和3年分もワンストップ特例の非該当のお知らせが届きました…苦笑
ふるさと納税のワンストップ特例を行なった後に、株で損失が出たので確定申告で繰越控除を行なってしまった為です。

上場株式などの譲渡損失が出て繰越控除を行なう人は、ふるさと納税でワンストップ特例は使わないようにしましょう。

 

ワンストップ特例制度とは

ふるさと納税ワンストップ特例制度とは、寄附先を5つの自治体以内にすれば、ふるさと納税(寄附金控除)の確定申告が不要になる制度です。主に会社員などの給与所得者の方で、確定申告を行わない方に適した制度です。

 

「更正の請求書」の作成方法

新規で書類作成する必要がある

確定申告書の内容を更正する書類ではあるのですが、確定申告書とは全く別の書類になるため新規で「更正の請求書」を作成する必要があります。

私は今回、国税庁の「確定申告等作成コーナー」にて書面を作成して印刷し、必要書類を添付して郵送を行いました。

 

WEBで作成可能

更正の請求書は、税務署に所得税の還付を行なうために作成する必要があるのですが、確定申告と同じように国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使用して作成することが可能です。(証明書は送付する必要があります)

更正の請求書の作成については、ページ下の方にある「新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」のリンクから手続きをしましょう。

紙に記載する方法でも可能

WEBでの入力が面倒という場合には、国税庁の「[手続名]所得税及び復興特別所得税の更正の請求手続」ページより更正の請求書フォーマットをダウンロードを行なうことができます。

個人的には、控除額の計算などの間違いをしないために、WEBで作成を行なったほうが手間は省けると感じました。

 

実際に作成してみました

税務署への提出方法について

国税庁の確定申告書等作成コーナーから「新規に更正の請求書・修正申告書を作成する」を選択します。

税務署への提出方法の選択画面になったら「印刷して提出」を選択します。

今回の更正の請求の提出は、ふるさと納税の寄付金受領書を添付する必要があるため電子申告を行なうことはできません

必要情報を入力

更正の請求をする場合は、確定申告時に提出した保存データ(拡張子が.data)を使用すると楽です。

保存データがない場合は、確定申告時と同様のデータを入力する必要があるため、改めて確定申告書の控えや源泉徴収票を参照しながら、給与額や社会保険料などの控除額を入力していきましょう。

公正の請求前の課税額を全て入力が終わったら、追加訂正などの項目(今回は「寄付金の控除」)を入力していきます。

「所属から差し引かれる金額(所属控除)」の欄から「ひらく」をクリックします。

「寄付金の控除」のチェックボックスにチェックをつけて、次へ進みます。



更正の請求を行なう「寄付金の控除」の項目に、今回ふるさと納税で寄付した内容を入力していきます。

 

「更正の請求をする理由」の内容について

必要情報の入力が完了すると、後半に「更正の請求をする理由等の入力」画面が出てきます。

ここでは、「確定申告をすることにより、ふるさと納税のワンストップ特例制度が無効になることを存じていなかったため」と入力しましょう。

必要書類について

全て入力が完了すると、「所得税及び復興特別所得税の更正の請求書」を印刷することができます。

また、合わせて「添付書類台紙」も印刷されますので、下記を必要書類として台紙に添付しましょう。

  • 本人確認書類のコピー(台紙にのり付け)
  • 寄付金受領書の原本(台紙の裏にホッチキス止め)

送付先

更正の請求書と全ての必要書類が揃ったら、自治体の税務署に郵送を行ないます。

手書きでの書き方がわからない場合は、直接税務署に出向いて相談しても良いと思います。

 

所得税の還付額について

こちらが実際に作成した更正の請求書の一部になります。

私の場合は、昨年1年間で121,000円の寄付を行なっていたのですが、今回の申告により、24,611円が還付されることなりました。

追記:2020年9月
申請から約4ヶ月。無事、2020年9月に24,611円が還付されました。

 

まとめ

今回の更正の請求は「所得税」の還付を行なう手続きですが、どちらかというとふるさと納税は「住民税」への影響が大きいので、もし同じようにワンストップ特例が非該当になってしまった方は、更正の請求書を提出して控除していただくようにしましょう。

また、株の繰越控除や医療費控除などで確定申告をする予定がある方は、ふるさと納税によるワンストップ特例制度は使用しないよう注意が必要です。