ある日突然「厚生年金保険 追加給付のお知らせ」という封書が届くと、「これは詐欺?」「無視していいの?」と不安になる方も多いと思います。
しかし、この封書は過去の年金計算に誤りがあった場合に、日本年金機構から届く正式な通知です。実際に対象者には追加の年金や一時金が支給されるケースがあります。
この記事では、実際に封書を受け取った体験をもとに、 「なぜ届いたのか」「どう対応すべきか」「注意点」 をわかりやすく解説します。
・封書を受け取ったときに確認すべきことと手続きの流れ
・詐欺との違いと注意点
厚生年金保険「追加給付のお知らせ」が届く理由
この通知が届く主な理由は、以下のような「年金額の計算ミス」が後から判明した場合です。
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旧・厚生年金基金や共済組合からの移行時に誤差が生じていた
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過去の標準報酬月額の記録に誤りがあった
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法改正に伴う再計算で追加給付が必要になった
つまり「あなたが払いすぎた分を返す/本来もらえるはずの年金を追加で支払う」という正しい修正手続きの一環です。
具体的なお知らせ内容
「毎月勤労統計調査をはじめとする厚生労働省が所管する統計について、長年にわたり不適切な取扱いをしていたことにより、国民の皆様に多大なご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます。
また、毎月勤労統計調査の影響により、平成16年8月以降、雇用保険の各種給付を受けていた方の給付額が低く計算されている可能性がある、追加給付の手続きを進めています。」
という内容でした。詳細については厚生労働省のホームページをご参照ください、とのことでした。
封書を受け取ったときに確認すべきこと

青い封筒の中には、4枚の書類が入っていました。
- 雇用保険の追加給付に関する回答票(ご本人確認)
- 雇用保険の追加給付に関する回答表(ご本人確認)記入例
- 雇用保険制度の各種給付の概要
- 返信用封筒
「雇用保険の追加給付に関する回答票」に必要情報を記載して、返信用封筒で送ります。
記載が必要な情報
「雇用保険の追加給付に関するお知らせ」が届く方の対象
- 離職して仕事を探していた人、教育訓練を受講されていた方
- 基本手当を受給中に一時的に終業した方、傷病により働けなくなった方
- 公共職業訓練の受講等により給付日数が延長された方
- 再就職された方
- 60歳以降も雇用が継続された方、育児・介護で休業された方
私は、会社が倒産してハローワークに通っていた期間に給付金をいただいていました。
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注意点:詐欺メールや偽封書に注意
一方で、「年金機構を装った詐欺」も存在します。以下の点をチェックしてください。
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差出人が 「日本年金機構」 になっているか
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封筒に年金機構のロゴや正式住所が記載されているか
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電話やメールで口座番号や暗証番号を要求してこないか
少しでも不審に思ったら、必ず 最寄りの年金事務所に直接確認 することをおすすめします。
まとめ:まずは落ち着いて内容を確認しよう
厚生年金保険「追加給付のお知らせ」は、過去の誤りを正すための 正式な通知 です。
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詐欺の可能性もあるので封書の差出人や内容をよく確認
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基本的には手続き不要で自動的に口座に振り込まれる
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不安な場合は年金事務所に直接確認するのが安心
突然の通知に驚くかもしれませんが、慌てず内容を読み取り、正しく対応しましょう。
記載するだけであれば5分で終わる内容でしたが、相当の人数が対象になると思うので、この手続きをしている厚生労働省の方が大変だろうなと感じます。
同じように通知が届いた方の参考になれば幸いです。
※❶〜❸については、いずれは1つ以上の記入で大丈夫とのこと。